航空券の運賃種別でマイルはどれだけ変わる?JAL・ANAの積算率の仕組みと損しない運賃の選び方

航空券の運賃種別でマイルはどれだけ変わる?JAL・ANAの積算率の仕組みと損しない運賃の選び方 JALマイル
  • 飛行機に乗って貯まるマイルは「区間基本マイル × 運賃ごとの積算率 + ボーナス」で決まり、同じ便でも買った運賃によって数百マイルの差が出ます。
  • 割引運賃は積算率が低めですが、運賃の差額とマイルの価値を比べると、多くの場合は安い運賃を選ぶほうが合理的です。
  • 航空会社のクレジットカードの搭乗ボーナスや、提携航空会社便での積算ルールも知っておくと、マイルの取りこぼしを減らせます。

フライトマイルの基本式:「区間マイル × 積算率」を理解しよう

JALやANAの飛行機に乗ると貯まるマイルを「フライトマイル」と呼びます。日常の買い物で貯まるマイルとは違い、フライトマイルは基本的に次の計算式で決まります。

フライトマイル = 区間基本マイル × 運賃ごとの積算率 + 各種ボーナスマイル

「区間基本マイル」は、出発地から到着地までの距離をもとに航空会社が決めている基準のマイル数です。たとえば公開されている区間マイルによると、羽田〜新千歳はおよそ510マイル、羽田〜福岡はおよそ567マイル、羽田〜那覇はおよそ984マイルとされています。距離が長い路線ほど多くのマイルが貯まります。

「積算率」は、買った航空券の種類(運賃種別)によって決まる割合です。予約変更ができる高めの運賃なら100%、早めに買う割引運賃なら75%、ツアー用の運賃なら50%というように、運賃によって差がつけられています。つまり、同じ日の同じ便で隣の席に座っていても、買った運賃が違えば貯まるマイルも違うということです。

さらに、航空会社のクレジットカード会員向けの「搭乗ボーナス」や、上級会員(よく乗る人向けのステータス)向けのボーナスが上乗せされます。出張や帰省で飛行機を使う機会が多い人ほど、この仕組みを知っているかどうかで年間の獲得マイルに差が出てきます。

なお、LCC(格安航空会社)の多くはJAL・ANAのマイルプログラムの対象外です。運賃が安くてもマイルはほとんど貯まらないため、「運賃の安さ」と「マイル」のどちらを重視するかを考えて選ぶことが大切です。

国内線の運賃種別と積算率の目安

国内線では、JALもANAも運賃を大きく「変更可能な運賃」「早期購入の割引運賃」「ツアー・パッケージ用の運賃」に分けています。公開されている情報によると、積算率は一般的に次のような傾向です。

運賃のタイプ JALの主な運賃 ANAの主な運賃 積算率の目安
変更可能な運賃 フレックスなど ANA FLEXなど 100%
早期購入の割引運賃 セイバー、スペシャルセイバーなど ANA VALUE、ANA SUPER VALUEなど 75%
株主優待割引運賃 株主割引 株主優待割引 運賃により異なる
ツアー・パッケージ用運賃 ダイナミックパッケージなど 旅作など 50%

具体的に計算してみましょう。羽田〜那覇(区間マイル984マイル)の片道で比べると、次のようになります。

  • 積算率100%の運賃:984マイル
  • 積算率75%の運賃:738マイル
  • 積算率50%のツアー運賃:492マイル

100%と75%の差は片道で246マイル、往復で492マイルです。往復で考えると、ツアー運賃と変更可能運賃の間ではおよそ1,000マイル近い差がつくことになります。

注意したいのは、運賃の名称や積算率は改定されることがある点です。両社とも近年、運賃体系を何度か見直しており、名称が変わったり、新しい運賃が追加されたりしています。予約画面や公式サイトの「積算率一覧」で、購入前に必ず確認する習慣をつけておくと安心です。

クレジットカードの搭乗ボーナスで上乗せされるマイル

JALカードやANAカードの会員は、対象便に搭乗すると「搭乗ボーナスマイル」がもらえます。これはカードの種類によってボーナス率が異なり、上位のカードほど多くなるのが一般的です。公開されている情報をもとにした目安は次のとおりです。

カードの種類 JALカード(ボーナス率の目安) ANAカード(ボーナス率の目安)
一般カード 10% 10%
ゴールドカード 25% 25%
プラチナカード 25% 50%

ボーナス率の計算は「区間マイル × 積算率 × ボーナス率」が基本です。羽田〜那覇を積算率75%の運賃で片道搭乗した場合、フライトマイルは738マイルです。ここに一般カードの10%が上乗せされると約73マイル、ゴールドカードの25%なら約184マイルが加算されます。

年に数回しか乗らない人にとっては、この差は大きくありません。一方、月に1〜2回出張で往復するような人だと、年間で数千マイルの差になることもあります。ゴールドカードは年会費が上がるため、「搭乗ボーナスの増加分」と「年会費の差額」を比べて判断するのがおすすめです。

なお、搭乗ボーナスを受け取るには、予約時や搭乗前にマイレージ会員番号を正しく登録しておく必要があります。カード付帯のマイレージ番号と、別に作った会員番号が分かれていると、ボーナスが付かないことがあるため注意しましょう。また、ボーナスの対象となる便や運賃にも条件があるため、詳細は各カード会社の公式サイトで確認してください。

国際線は「予約クラス」で積算率が大きく変わる

国際線では、国内線以上に運賃による積算率の差が大きくなります。国際線の航空券には、座席のクラス(エコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネス、ファースト)とは別に、アルファベット1文字で表される「予約クラス」が設定されています。この予約クラスによって積算率が決まる仕組みです。

一般的な傾向として、エコノミークラスでも割引率の大きい運賃は積算率30〜50%程度、正規に近い運賃は70〜100%程度とされています。ビジネスクラスやファーストクラスでは、積算率が100%を超える設定(125%や150%など)がある場合もあります。

たとえば日本〜ホノルルの区間マイルはおよそ3,800マイル前後です。片道で計算すると次のような差が生まれます。

  • エコノミーの格安運賃(積算率30%):約1,140マイル
  • エコノミーの標準的な運賃(積算率70%):約2,660マイル
  • ビジネスクラス(積算率125%):約4,750マイル

往復にするとこの差は倍になるため、同じホノルル行きでも数千マイル単位で獲得数が変わります。旅行会社のパッケージツアーに含まれる航空券は、マイルの積算率が低い、もしくは積算対象外の場合もあるため、マイルを重視するなら事前に予約クラスを確認しておくことが大切です。

予約クラスは、航空会社の予約確認画面やeチケットの控えに記載されています。分からない場合は予約先に問い合わせれば教えてもらえることが多いです。

提携航空会社・コードシェア便で気をつけたいポイント

JALはワンワールド、ANAはスターアライアンスという航空連合(アライアンス)に加盟しており、同じ連合の航空会社に乗ってもマイルを貯められます。ただし、提携航空会社の便では積算ルールがさらに複雑になります。

まず、積算率は「運航する航空会社」と「その会社の予約クラス」の組み合わせで決まるのが基本です。同じエコノミークラスでも、提携会社によっては格安運賃が積算対象外になっていることもあります。たとえば、ある提携会社では最も安い予約クラスがマイル積算の対象外、別の会社では25%積算、といった違いがあるため、一律に考えることはできません。

次に、コードシェア便(ある航空会社が運航する便を、別の航空会社の便名でも販売する仕組み)の扱いです。JALやANAの便名で買った航空券でも、実際の運航は提携会社というケースがあります。この場合、どちらの便名で買ったか、どちらが運航しているかによって積算ルールが変わることがあるため、各社の公式サイトで「提携航空会社の積算率」のページを確認しておきましょう。

また、提携航空会社便では搭乗ボーナスの対象外になるケースもあります。クレジットカードの搭乗ボーナスはJALやANAの運航便が中心の場合が多く、提携便では付与されないこともあるため、「思ったよりマイルが少なかった」とならないよう事前の確認が大切です。

搭乗後にマイルが自動で反映されなかった場合は、搭乗券の半券やeチケットの控えを使って「事後登録」ができます。受付期限が設定されているため、搭乗券は旅行後もしばらく保管しておくと安心です。

運賃の差額とマイルの価値を比べて判断する方法

ここまで見ると「積算率の高い運賃を選んだほうがお得」と感じるかもしれません。しかし、実際には運賃の差額とマイルの価値を比べて判断することが重要です。

マイルの価値は使い道によって変わりますが、特典航空券に交換する場合、一般的な目安として1マイルあたり2円前後と考えられることが多いです。この前提で、先ほどの羽田〜那覇の例を計算してみましょう。

  • 100%運賃と75%運賃のマイル差:片道246マイル
  • 1マイル2円で換算した価値:約492円

一方、変更可能な運賃と早期購入の割引運賃の差額は、時期や路線によって異なりますが、数千円から1万円以上になることも珍しくありません。差額が5,000円なら、マイル差による価値(約500円)の10倍にあたります。つまり、マイルだけを理由に高い運賃を選ぶのは、多くの場合で割に合わないと言えます。

ただし、次のようなケースでは高めの運賃を選ぶ意味があります。

  • 出張などで予定変更の可能性が高く、変更手数料や取消手数料を避けたい場合
  • 会社が運賃を負担し、マイルは個人に付く場合
  • 上級会員を目指していて、ステータス獲得に必要なポイントを効率よく貯めたい場合

特に上級会員を目指す場合は、マイルとは別の「ステータス用ポイント」の積算も運賃によって変わります。JAL・ANAとも上級会員の基準や算定方法は見直しが行われているため、最新の条件は公式サイトで確認したうえで計画を立てましょう。

結論としては、プライベートの旅行では「まず安い運賃を選ぶ」、そのうえで「マイレージ番号の登録やカードの搭乗ボーナスで取りこぼしを防ぐ」という順番で考えるのが現実的です。

まとめ

  • フライトマイルは「区間基本マイル × 積算率 + ボーナス」で計算され、運賃の種類によって獲得数が変わります。
  • 国内線は変更可能運賃100%、割引運賃75%、ツアー運賃50%が一般的な目安です。
  • 国際線は予約クラスで積算率が大きく変わり、格安運賃では30%程度や積算対象外になることもあります。
  • JALカード・ANAカードの搭乗ボーナスは、カードのランクによって10〜50%程度上乗せされます。
  • 提携航空会社便は会社ごとに積算ルールが異なるため、予約前の確認が大切です。
  • マイル差の価値は運賃差額より小さいことが多く、プライベートでは安い運賃を選び、取りこぼし防止に力を入れるのが現実的です。

※本記事の内容は執筆時点の情報です。年会費・還元率・キャンペーン内容は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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