・ANA特典航空券は「予約開始日に動く」「キャンセル待ちを登録する」「日程・空港・航空会社をずらす」の3つを組み合わせると取りやすくなります。
・ハワイや欧州の繁忙期のように人気の路線は、予約開始直後に席が埋まることが多いため、マイルは早めに貯めて事前に準備しておくことが大切です。
・ANA便にこだわらず、スターアライアンス加盟の提携航空会社の便も選択肢に入れると、行ける旅行先とスケジュールの幅が大きく広がります。
なぜANA特典航空券は「取れない」と言われるのか
マイルを貯めて、いざ特典航空券(マイルと交換して手に入れる航空券)を予約しようとしたら、希望の日がすべて満席だった。マイルを貯めている人なら、一度はこんな経験をしたことがあるかもしれません。ANAの特典航空券が取りにくいと言われる背景には、いくつかの構造的な理由があります。
まず押さえておきたいのは、特典航空券に割り当てられる座席数には限りがあるという点です。飛行機に空席があっても、その席がすべて特典航空券用に開放されているわけではありません。航空会社は有償で売れる見込みのある席を優先するため、需要が高い便ほど特典枠は少なくなる傾向があります。
次に、ANAマイルを貯めている人の多さです。ANAカードやポイントサイト経由の交換など、ANAマイルを貯める手段は多く、利用者の層も厚いと言われています。そのため、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆といった連休や、ハワイ・ヨーロッパなど人気の路線では、特典枠をめぐる競争が激しくなりがちです。
さらに、家族旅行などで複数人分の席を同じ便で確保しようとすると、難しさが一気に上がります。1席なら空いていても、2席・3席となると条件を満たす便が見つからない、ということは珍しくありません。
ただし「取れない」と思われがちな特典航空券も、予約の仕組みを理解して、タイミングと探し方を工夫すれば、確保できる可能性は十分にあります。以下では、具体的な対処法を順番に解説していきます。
基本中の基本:予約開始日を把握して当日に動く
特典航空券を確保するうえで最も効果的なのは、予約受付が始まるタイミングで申し込むことです。公式サイトで案内されている情報によると、ANA便の特典航空券は国際線・国内線ともに、原則として搭乗日の355日前から予約できるとされています(受付開始時刻などの細かな条件は公式サイトで確認してください)。
ここで大切なのは「往路の日付」と「復路の日付」の考え方です。往復で予約する場合、復路の予約開始日はまだ来ていない、ということがよくあります。たとえば往路の355日前に予約しようとすると、数日後の復路はまだ予約を受け付けていないケースです。この場合、受付状況によっては往路だけ先に確保したり、復路の受付開始を待って予約したりと、段取りを考える必要があります。具体的な扱いは路線や予約方法によって異なることがあるため、事前に公式サイトのルールを確認しておくと安心です。
予約開始日に動くための準備として、次のことを済ませておくとスムーズです。
- 必要なマイル数が口座にあるか確認しておく(ポイントからの移行は反映までに日数がかかる場合がある)
- ANAマイレージクラブのWebサイトやアプリに、すぐログインできる状態にしておく
- 同行者を「特典利用者」として事前に登録しておく(特典航空券は登録した家族などにしか使えないルールがあるため)
- 第1希望だけでなく、第2・第3希望の日程や便もリストアップしておく
特に見落としやすいのがポイント移行のタイムラグです。クレジットカードのポイントやポイントサイトのポイントをANAマイルに交換する場合、手続きから反映までに数日〜数週間かかることがあります。「予約開始日にマイルが足りなかった」とならないよう、余裕を持って移行しておきましょう。
希望の便が満席なら「キャンセル待ち」を活用する
予約開始日に動いても満席だった場合、あきらめる前に検討したいのがキャンセル待ち(空席待ち)です。ANAでは特典航空券についてもキャンセル待ちの登録ができる仕組みがあり、他の人がキャンセルした席や、後から開放された特典枠が回ってくる可能性があります。
特典航空券は、予定変更などで払い戻されることが少なくありません。特に出発日が近づくにつれて予定を確定させる人が増えるため、キャンセルが出る時期もあると言われています。また、航空会社の座席販売の状況によっては、出発が近づいた頃に特典枠が追加で開放されるケースもあるようです。
キャンセル待ちを使うときの注意点は次のとおりです。
- 登録できる件数や期限には上限・ルールがあるため、公式サイトで最新の条件を確認する
- キャンセル待ちが成立しても、すぐに手続きしないと期限切れになる場合がある
- 確保できる保証はないため、ホテルや休暇の予定は「取れなかった場合」も想定して組む
- 上級会員(ダイヤモンド・プラチナなど)は、キャンセル待ちの優先度が高く設定されていると案内されている
現実的な戦略としては、「取れる日程で特典航空券を一度押さえておき、本命の日程はキャンセル待ちで狙う」という方法が考えられます。ただし、予約の変更や払い戻しには手数料(マイルでの支払いなど)がかかる場合があるため、事前に条件を確認してから組み合わせましょう。
日程・空港・人数をずらして探す
希望の便がどうしても取れないときは、条件を少しずつずらして探すのが有効です。特典航空券の空席は、わずかな条件の違いで大きく変わることがあります。代表的な「ずらし方」を比較表にまとめました。
| ずらし方 | 具体例 | 期待できる効果 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 日程をずらす | 土曜出発→木曜・金曜出発に変更 | 平日は需要が落ち着き、特典枠が残りやすい傾向 | 休暇の取得が必要 |
| 出発空港を変える | 羽田発→成田発、関西発、地方空港発 | 便ごとに特典枠が別のため、選択肢が増える | 空港までの移動費・時間がかかる |
| 到着空港を変える | ホノルル→コナ、ロンドン→フランクフルト経由 | 人気都市への直行便より空きが見つかりやすい場合がある | 乗り継ぎや陸路移動の手間 |
| 人数を分けて探す | 2人分が取れなければ1人ずつ空席を確認 | どの便に何席残っているか把握しやすい | 別々の便になる可能性がある |
| 搭乗クラスを変える | ビジネスクラス→プレミアムエコノミー・エコノミー | クラスごとに特典枠が異なる | 必要マイル数・快適性が変わる |
なかでも試しやすいのが出発日を前後に数日ずらす方法です。ANAの国際線特典航空券は、時期によって「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」に分かれ、必要マイル数も変わります。連休の初日を避けて数日ずらすだけで、空席が見つかりやすくなるうえ、必要マイル数が少なく済むこともあります。
また、家族旅行で2人以上の席がまとめて取れない場合は、1人ずつ別々に空席を検索してみると、実はどの便に何席残っているかが見えてきます。たとえば往路は2席取れるけれど、復路は1席しか残っていないといった状況が分かれば、復路だけ日程を変えるなどの判断ができます。
国内線の場合も同様で、たとえば沖縄方面なら羽田発だけでなく、成田発や関西発、地方空港発の便に目を向けると、選択肢が広がることがあります。
提携航空会社(スターアライアンス)の特典航空券を使う
ANAマイルの大きな強みは、スターアライアンス(ANAが加盟する航空連合)の提携航空会社の便にも特典航空券として乗れることです。ANA便の特典枠が埋まっていても、提携航空会社の便なら空席がある、というケースは十分にあり得ます。
スターアライアンスには、ユナイテッド航空、ルフトハンザ ドイツ航空、シンガポール航空、タイ国際航空、エバー航空、アシアナ航空など、多くの航空会社が加盟しています。たとえば次のような使い方が考えられます。
- ハワイ:ANA便が満席でも、ユナイテッド航空の便で空席を探す
- ヨーロッパ:ルフトハンザ ドイツ航空などの直行便や、経由便を使って目的地に向かう
- 東南アジア:シンガポール航空やタイ国際航空で、バンコクやシンガポールを経由する
- 台湾:エバー航空の便を候補に入れる
提携航空会社の特典航空券は、ANAの公式サイトから検索・予約できるケースが多いですが、すべての便や路線が表示されるとは限りません。また、提携航空会社の特典航空券には、ANA便とは異なる必要マイル数のチャート(交換表)が適用される場合があります。公開されている情報によると、提携航空会社の特典航空券はシーズンによる区分がなく、通年で同じマイル数になる仕組みとされています。ANA便のハイシーズンと比べると、条件次第で必要マイル数が少なくなることもあるため、比較してみる価値があります。
一方で、提携航空会社を使う場合は、次のような点にも注意が必要です。
- 燃油サーチャージ(燃料費の上乗せ分)の金額が航空会社によって異なる
- 座席指定や手荷物のルールが提携航空会社の基準になる
- 予約後の変更・払い戻しの条件が、ANA便と異なる場合がある
- 経由便の場合は乗り継ぎ時間や、経由地での入国条件を確認する必要がある
ANA便にこだわらず、旅の目的に合わせて航空会社を柔軟に選ぶ。これが、特典航空券を確保するための有力な選択肢のひとつです。
直前でも諦めない:特典枠が出やすいタイミングと事前準備
「予約開始日を逃してしまった」という場合でも、特典航空券をあきらめる必要はありません。一般的な傾向として、出発の数週間前から直前にかけて、特典枠が新たに開放されることがあると言われています。座席の売れ行きを見て、航空会社が空いている席を特典枠に回すことがあるためです。
出発日まで日数がある場合は、定期的に空席状況をチェックすることをおすすめします。特に平日やオフシーズンの便は、直前になってから空きが見つかることもあります。ただし、繁忙期の人気路線は直前まで満席のことが多いため、「直前に取れたらラッキー」くらいに考えておくのが現実的です。
また、日頃から次のような準備をしておくと、チャンスが来たときにすぐ動けます。
- マイルの残高に余裕を持たせる:シーズンが変わると必要マイル数も変わるため、少し多めに貯めておく
- マイルの有効期限を把握する:ANAマイルの有効期限は原則として積算から3年後の月末で、期限が近いマイルから使われる仕組みのため、計画的に管理する
- 旅の目的地に柔軟性を持たせる:「ハワイがダメなら台湾」など、候補をいくつか用意しておく
- 特典航空券以外の使い道も検討する:どうしても取れない場合は、アップグレード特典や、他の交換先と比較して判断する
なお、特典航空券を予約した後に、より条件の良い便が見つかることもあります。変更が可能か、変更に手数料がかかるかは条件によって異なるため、予約時にあわせて確認しておくと、後から柔軟に対応しやすくなります。
まとめ
ANA特典航空券は、人気路線や繁忙期になると確保が難しいのは事実ですが、仕組みを理解して動けば確保できる可能性は十分にあります。要点を整理します。
- 原則として搭乗日の355日前から予約が可能。人気の時期を狙うなら、予約開始日に動けるよう準備しておく
- ポイントからマイルへの移行には時間がかかるため、早めに済ませておく
- 満席でもキャンセル待ちを登録し、出発が近づいてから開放される特典枠にも期待する
- 日程・空港・人数・搭乗クラスを少しずつずらして探すと、選択肢が増える
- スターアライアンスの提携航空会社の便も候補に入れる。必要マイル数や燃油サーチャージは比較して判断する
「取れない」とあきらめる前に、予約するタイミングと探し方を見直してみてください。貯めたマイルを有効に使って、満足のいく旅につなげましょう。
※本記事の内容は執筆時点の情報です。年会費・還元率・キャンペーン内容は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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