JALマイルとANAマイルはどっちを貯めるべき?航空連合・特典航空券・カード戦略から選び方を比較

JALマイルとANAマイルはどっちを貯めるべき?航空連合・特典航空券・カード戦略から選び方を比較 JALマイル
  • 迷ったら「普段よく使う空港・路線」と「行きたい海外の方面」でどちらにするかを決めるのが基本。2つの航空連合のどちらで旅をしたいかが分かれ目になる
  • JALは特典航空券の取りやすさやシンプルさで、ANAはポイント移行ルートや提携航空会社の多さで評価されることが多い
  • マイルは少しずつ分けて貯めると使える量に届きにくいため、メインはどちらか一方に絞り、クレジットカードもそれに合わせて選ぶのがおすすめ

マイルを貯め始めようと思ったとき、多くの人が最初に悩むのが「JALとANA、どちらのマイルを貯めればいいのか」という問題です。どちらも日本を代表する航空会社で、マイレージプログラム(飛行機に乗ったりカードを使ったりするとマイルが貯まり、航空券などに交換できる仕組み)の内容も充実しています。ただ、ルールや強みには違いがあり、自分の生活スタイルに合わない方を選ぶと「貯まったのに使いにくい」という結果になりがちです。本記事では、両社のマイルを比較し、どんな人にどちらが向いているかを整理します。

まず結論:マイルは「1社に集中」が基本の理由

JALとANAのどちらを選ぶかを考える前に、押さえておきたい大前提があります。それは「マイルは原則として1社に集中して貯めた方が使いやすい」ということです。

特典航空券(マイルと交換する無料の航空券)は、国内線でも片道数千マイル、国際線のビジネスクラスなら往復で数万マイル以上が必要になるのが一般的です。たとえば年間で合計3万マイル貯まる人がいたとして、JALとANAに1万5,000マイルずつ分けてしまうと、どちらでも国際線の特典航空券には届かないといった状況が起こりえます。一方、3万マイルを1社にまとめれば、アジア方面のエコノミークラス往復などが現実的な選択肢になってきます。

また、JAL・ANAのマイルには有効期限(原則として積算から約3年)があります。分散させるほど、使い道が見つからないまま期限を迎えるリスクも高まります。JALマイルとANAマイルは相互に交換できないため、最初の「どちらを貯めるか」の判断は意外と重要です。

もちろん、出張で両社の便を使い分けている人など、自然と両方に貯まってしまうケースもあります。その場合でも、クレジットカードやポイントサイト経由で意図的に貯める分は、どちらか一方に寄せていくのが効率的です。

JALとANAの基本スペックを比較

まずは両社のマイレージプログラムの全体像を表で比較してみましょう。細かな条件は変更されることがあるため、大まかな傾向として捉えてください。

比較項目 JALマイレージバンク ANAマイレージクラブ
所属する航空連合 ワンワールド スターアライアンス
主な提携航空会社の例 アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、フィンエアー、カンタス航空など ユナイテッド航空、ルフトハンザ ドイツ航空、シンガポール航空、タイ国際航空、エア・カナダなど
マイルの有効期限 原則36か月 原則36か月
国内線特典航空券 日によって必要マイル数が変わる変動制が導入されている シーズン(ロー・レギュラー・ハイ)と距離で必要マイル数が決まる方式が基本
ポイント移行ルート 提携先はあるが、ANAと比べると選択肢が少ないと言われることが多い 共通ポイントや各種ポイントからの移行先として選ばれることが多い
特徴的な交換先 行き先を指定しない格安特典「どこかにマイル」など ANA SKYコイン(航空券購入に使える電子クーポン)など

航空連合(アライアンス)とは、複数の航空会社がマイルや空港ラウンジなどを相互に提携するグループのことです。JALマイルはワンワールド加盟社の特典航空券に、ANAマイルはスターアライアンス加盟社の特典航空券に使えるのが基本です。つまり「どちらを貯めるか」は、「どちらのグループの飛行機で旅をしたいか」とほぼ同じ意味になります。

違い①:国内線特典航空券の使いやすさ

国内旅行や帰省でマイルを使いたい人にとって、国内線特典航空券の仕組みは大切なポイントです。

JALの国内線特典航空券は、公開されている情報によると、搭乗日や空席状況によって必要マイル数が変動する仕組みが導入されています。空いている日は少ないマイルで、混雑する日は多めのマイルで予約できるイメージです。メリットは「マイルを多めに払えば、繁忙期でも予約できる可能性がある」点で、お盆や年末年始の帰省に使いたい人には心強い面があります。逆に、人気の日はかつてより必要マイル数が増えるケースもあるため、使い方次第で評価が分かれます。

ANAの国内線特典航空券は、区間の距離とシーズン区分によって必要マイル数が決まる方式が基本です。必要マイル数がわかりやすく、ローシーズンを狙えば少ないマイルで済むのが魅力です。一方で、繁忙期は特典航空券用の座席が早く埋まりやすく、希望の便が取れないこともあります。

また、JALには「どこかにマイル」という独自の特典があります。これは、行き先を自分で決めず、提示された4つの候補地からJALが行き先を決めるというもので、通常の特典航空券より少ないマイル数で往復できるのが特徴です。行き先にこだわらず旅を楽しみたい人には、JALマイルを貯める大きな動機になるでしょう。

普段の居住地も関係します。羽田・伊丹・地方空港など、自宅近くの空港からどちらの便が多く飛んでいるかを確認しておくと、実際に使える場面がイメージしやすくなります。

違い②:国際線と提携航空会社の選択肢

マイルの価値が最も高くなりやすいのが、国際線のビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券です。ここでは航空連合の違いが大きく効いてきます。

ANAが加盟するスターアライアンスは、加盟航空会社数が多く、世界中の幅広い都市をカバーしているのが特徴です。たとえばヨーロッパならルフトハンザ ドイツ航空、東南アジアならシンガポール航空やタイ国際航空、北米ならユナイテッド航空やエア・カナダといった具合に、選択肢の多さが強みです。ANA自社便の特典枠が埋まっていても、提携航空会社の便で探せる場合があります。

JALが加盟するワンワールドは、加盟社数ではスターアライアンスより少ないものの、ブリティッシュ・エアウェイズやフィンエアー(ヨーロッパ方面)、キャセイパシフィック航空(香港・アジア方面)、カンタス航空(オーストラリア方面)、アメリカン航空(北米方面)など、主要路線をしっかり押さえています。JALマイルの特典航空券は、一般的な傾向として「自社便の特典枠が比較的確保しやすい」と評価されることもあり、ハワイや欧米路線を狙う人に支持されています。

国際線で考えるなら、「行きたい方面にどちらの航空連合の便が多いか」を基準にするのがわかりやすい選び方です。たとえば、北欧旅行に憧れているならフィンエアーのあるワンワールド、東南アジアの複数都市を周遊したいならスターアライアンスの選択肢が魅力的に映るかもしれません。なお、国際線の特典航空券の必要マイル数は、提携社便を使うか自社便を使うかで異なる表(チャート)が適用されることがあるため、具体的な予約前には公式サイトで確認しましょう。

違い③:クレジットカードとポイント移行ルート

飛行機にあまり乗らない人にとって、マイルを貯める主力は「陸マイル」、つまりクレジットカードの利用やポイント移行で貯めるマイルです。ここも両社で傾向が分かれます。

観点 JALマイル ANAマイル
提携クレジットカード JALカード(有料オプションでショッピングのマイル還元率を高められるタイプが中心) ANAカード(マイル移行コースの選択によって還元率が変わるタイプが中心)
日常の買い物での貯まり方 JALカード特約店や提携店で積算が増える仕組みがある ANAカードマイルプラス加盟店などで積算が増える仕組みがある
他社ポイントからの移行 移行できるポイントはあるが、交換レートは控えめなものも多い 移行先として対応するポイントが比較的多い傾向
向いている人 カード決済を1枚に集中させ、シンプルに貯めたい人 複数のポイントを組み合わせて効率よく貯めたい人

JALカードは、ショッピングでのマイル積算率を上げる有料オプションを付けることで、日々の決済から効率よくマイルが貯まる設計になっています。仕組みがシンプルで、「カード1枚で完結させたい」という人には分かりやすい選択肢です。

ANAマイルは、クレジットカード会社の独自ポイントや共通ポイント、ポイントサイトなどからの移行先として選ばれることが多く、「いろいろなルートを組み合わせて貯める」楽しみがあります。ただし、移行ルートは改定や終了が起こりやすく、以前ネットで話題になった高還元ルートが現在は使えないというケースも珍しくありません。ネット上の古い情報をうのみにせず、各社の最新の交換条件を確認することが大切です。

また、カードの年会費とマイル還元率のバランスも重要です。年間のカード利用額が少ない人が年会費の高いカードを持つと、マイルの価値より年会費の方が高くつく可能性があります。年間利用額の見込みから、「年会費+オプション費用」に見合うマイルが貯まるかを試算してから申し込むようにしましょう。

タイプ別:あなたに向いているのはどっち?

ここまでの比較を踏まえて、生活スタイル別におすすめの方向性を整理します。あくまで一般的な傾向としての目安です。

あなたのタイプ 向いている傾向 理由
行き先にこだわらず国内旅行を楽しみたい JAL 「どこかにマイル」で少ないマイルの旅を楽しめる
繁忙期の帰省で確実に特典航空券を使いたい JAL寄り 変動制により、マイルを多めに払えば予約できる可能性がある
ローシーズンに国内線を安く使いたい ANA寄り シーズン区分が明確で、ローシーズンの必要マイル数が把握しやすい
いろいろな国・都市を周遊したい ANA寄り スターアライアンスの加盟社が多く、選択肢が広い
ハワイ・北欧・オーストラリアなどに行きたい 行き先次第 就航便や提携社の路線を確認して選ぶ
複数のポイントを組み合わせて貯めたい ANA寄り 他社ポイントからの移行先として対応先が多い傾向
カード1枚でシンプルに貯めたい どちらでも可 JALカード・ANAカードともに日常決済で貯められる

判断に迷ったときは、次の3つの質問を自分にしてみると方向性が見えてきます。

  • 自宅の最寄り空港から、より多く便を出しているのはどちらか
  • 3年以内に行きたい海外の行き先はどこで、どちらの航空連合が飛んでいるか
  • マイルを貯める手段は「搭乗」「カード決済」「ポイント移行」のどれが中心になりそうか

なお、すでに片方のマイルがある程度貯まっている場合は、そのマイルを優先して育てるのも合理的です。ゼロから別の会社に乗り換えるより、手元にあるマイルを特典航空券に届かせる方が無駄がありません。

選ぶときの注意点とよくある失敗

最後に、JALマイル・ANAマイルを選ぶ際によくある失敗と注意点を紹介します。

1つ目は「還元率の数字だけでカードを選んでしまう」ことです。マイル還元率が高く見えても、年会費や有料オプションの費用を差し引くと、実質的なお得度が下がる場合があります。また、税金や公共料金の支払いなど、カードによってはマイル積算の対象外や積算率が下がる支払いもあるため、条件は事前に確認しましょう。

2つ目は「マイルの使い道を決めずに貯め始める」ことです。マイルは貯めるだけでは価値を生みません。「来年の夏にハワイへ」「年末に帰省で使う」など、ざっくりとした目標を立てておくと、どちらのマイルを貯めるべきかが自然と定まり、有効期限内に使い切る計画も立てやすくなります。

3つ目は「ルール改定を想定していない」ことです。特典航空券の必要マイル数や、ポイント移行の交換レート、提携カードの特典内容は、数年単位で見直されることがあります。過去に改定が行われた例もあるため、マイルを何年も貯め込むより、ある程度まとまった段階で計画的に使う方がリスクを抑えられます。

4つ目は「ステータス(上級会員)と混同する」ことです。マイルを貯めることと、搭乗実績で得られる上級会員資格は別の仕組みです。ラウンジ利用や優先搭乗などを重視する場合は、マイルとは別に会員資格の条件も確認しておきましょう。

まとめ

  • マイルは分散させると特典航空券に届きにくくなるため、JALかANAのどちらか一方に集中して貯めるのが基本
  • JALはワンワールド、ANAはスターアライアンスに加盟しており、国際線でどの方面へ行きたいかが選び方の大きな基準になる
  • 国内線では、JALは変動制の特典航空券や「どこかにマイル」、ANAはシーズン区分の分かりやすさがそれぞれの特徴
  • 陸マイルで貯めるなら、JALはカード1枚でシンプルに、ANAはポイント移行ルートの選択肢の多さが魅力とされる
  • 年会費とのバランス、使い道の目標、ルール改定のリスクを意識して、自分の生活に合った方を選ぼう

※本記事の内容は執筆時点の情報です。年会費・還元率・キャンペーン内容は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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